ヒューマノイドとして帰って来た死別した妻との2週間を切なく描いた本作。何気ない日常をスタンダードサイズの画面で丁寧に描くことで、残された者の悲しみを静かに映し出している。昨年、第11回田辺・弁慶映画祭で映画.com賞とキネマイスター賞をW受賞。SKIPシティ国際Dシネマ映画祭、札幌国際短編映画祭でも上映された。森田博之監督は日本映画学校(現日本映画大学)在学中から自主制作映画を監督し、『カラガラ』(2012)で第6回田辺・弁慶映画祭に入選。本作は自身の実体験をもとに物語を創作。敬愛する小津安二郎監督作品にオマージュを捧げ、近未来だがどこかレトロで懐かしい世界として設計した。撮影をMV監督である荒船泰廣が担当。主演は『私以外の人』(15)、『CRYING BITCH』(17)のミネオショウと、染谷将太監督作品『シミラー バット ディファレント』(13)、『名前のない女たち~うそつき女~』(18)の影山祐子。唐組出身の多田亜由美がヒューマノイドのセールスマンを演じている。